放映はTBSのBS放送で4月30日(月)午後9時から
、帰りがけにTBS子会社の名刺を差し出し、「吉田類の酒場放浪記」に出てもらえない
かというのです。彼はその番組のディレクターとのこと。今、店の経営は息子に譲って私
はバイトの身ですので、判断は新亭主に任せ、次回、来られたときに返答をすることにし
ました。2回目に来られた時に承諾し、さっそくどういう手順で、何を食べてもらうかな
ど、打ち合わせました。
収録日は3月5日の月曜日。その日は私の家内がバイトに来る日で親子3人がそろい、
さらに座敷のお客は私の大学の2年後輩の常連グループが10人ほど集まる予定なので、
都合がいいと判断したわけです。6席あるカウンターの3席は吉田類本人と、至近距離で
撮影するカメラマンが使用、残り3席は若手の常連さん2人と、別な日にバイトしてくれ
ている中年女性に座ってもらうことにしました。
3月5日、この日は5時過ぎから、お茶の水の居酒屋で同様の撮影があるということで
、一行の到着は7時過ぎでした。さっそく所定の椅子に座り、何がお勧めだとか、どの酒
がいいかなど若干の問答を交わしながら、ディレクターとの打ち合わせどおり、刺し身の
盛り合わせ、トマトのお浸し、湯葉コロッケ、豚タン味噌煮込み、最後に冷やしゴマだし
うどんを食べて終了。お酒は「今月のお酒」の薄墨桜(岐阜)と樽酒限定酒の大山(山形
)を1合ずつ。といっても全部たいらげたわけではなく、多少箸を付けると、そばのディ
レクターがそっと器を下げるというやり方でした。ざっと1時間ほど、私は「なんでフク
ロウが好きなんですか」などの質問に答えていましたが、12、3分の番組でどう編集さ
れるのでしょうね。番組の恒例として、吉田類さんが店を出たあと、その後ろ姿に重ねて
、彼の作った俳句を字幕で流しますが、ふくろう亭をどんな俳句に料理してくれるのか、
楽しみです。
(杉見徳明 記)